台風、大雨、床上浸水!
台風、大雨、床上浸水!
道路は川になり、車は水没し、汚水がどんどん家の中に入ってくる。
道路が川・・・例えばこんな感じ・・・
母親からの映像がヤバい😅
— みっちー@ワンライフポッドキャスト (@mitch_onelife) July 6, 2018
お店の前の道です。
お店、床上浸水。
実家、ショートして停電。
どねんもならん、らしい😱 pic.twitter.com/njStKmOKQz
2019年10月2日、3日、四国地方をおそった台風18号では高知県内7市町村で1時間に120ミリの雨量を記録。約10万戸、20万人に避難勧告が発令され床上浸水の被害が相次ぎました。
まさにこの台風18号の最中、2019年10月2日、官民共同の水害被害軽減プロジェクトの一環として「耐水害住宅」の実験が公開されたことが話題になっています。
天災によって住宅が水害を受けるリスクを減らすことができる「耐水害住宅」、いったいどういったものなのでしょうか。その強さや導入するための費用も併せて紹介していきます。
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耐水害住宅とは?
まずはこちらの動画、06:00くらいから見てください。
これはかなり衝撃的です。
窓の外はみるみる水かさが増していくにも関わらず、住宅内に浸水はありません。
耐水害住宅とはその名の通り、水害を耐える能力の高い住宅を指す言葉です。
ゲリラ豪雨や洪水が発生すると、低地にある住宅では床上・床下浸水のリスクが高まってきます。開口部から水が入り込むだけでなく、排水管からの逆流によって住宅内に水が侵入する場合もあるのです。
屋内が水没した状態ではとても生活できませんし、ひとたび家財が濡れてしまえば、カビが生えてダメになってしまう可能性も出てきますよね。
結果、豪雨や洪水が過ぎ去った後も復旧はほど遠いという状況になりがちなのが水害の怖いところです。
水害リスクの高い住宅では大雨時などに土のうを積んで対処するところもあると思いますが、そもそも住宅自体が水害に耐える構造になっていれば、こんなに安心なことはありません。
そのため、今回の耐水害住宅が注目を集めているというわけです。
耐水害住宅の構造は?
耐水害住宅では、浸水を防ぐために主に以下のような対策が採られています。
・窓をはじめとした開口部の水密性向上
・水の逆流を防ぐ特殊弁の採用
・防水塗料による止水
・電気設備の設置高度調整
耐水害箇所の例はプレス発表資料に載っていますので、こちらに目を通すとわかりやすいです。
≫世界最大級の大型降雨実験施設によるゲリラ豪雨・洪水対策の「耐水害住宅」公開実験について
時事通信でもこのあたりは詳しく伝えられていますね。
この「耐水害住宅」は玄関ドアや窓ガラスの隙間から水が入らないよう、パッキンを取り付けたほか、壁面には防水塗料・シートを使用。床下の換気口は水位が上昇すると自然に閉じるよう工夫し、トイレや風呂などの排水管には逆流防止弁を付けた。エアコンの室外機などは高い位置に取り付けた。
引用元:「耐水害住宅」の公開実験=防災科研と一条工務店(時事通信) - Yahoo!ニュース
耐水害住宅はこのような施策を講じることで床上浸水を防ぎ、避難所から戻ってきたときに即座に日常生活へ戻れるようにしています。
水害に遭った家は、水が抜けた後も家財が濡れていて、なかなか元の生活に戻れないですから、そもそも濡らさないための耐水害住宅は非常にありがたい存在となるのですね。
耐水害住宅の実績・効果は?
新しい概念である耐水害住宅ですが、実際にどれくらい水害を防ぐ力があるのかは、防災科学技術研究所と一条工務店が行った実験の映像を見ていただくと良くわかります。
大型降雨実験施設において、実際のサイズの家屋を入れた水槽に注水を行ったり、1時間あたり最大300mmという散水を行ったりして豪雨・洪水の状況を再現しています。
巨大水槽には耐水害住宅とそうでない一般住宅が入れられていましたが、一般住宅が床上浸水に達した一方で、耐水害住宅では浸水が見られませんでした。
かなりはっきりと違いが出たことで、「耐水害」が実現可能であることがわかった様子です。
実験開始後、玄関を見てみると──。
対策をしていない一般住宅にはみるみる水が流れ込み、カメラではとらえ切れないほどの水位となった。しかし、耐水害住宅は浸水が見られない。
一方、リビングは、一般住宅では床上浸水に達したが、耐水害住宅は外の水位が1メートル以上となっても室内に変化は見られなかった。
引用元:水害に強い住宅を 「耐水害住宅」の実験(日本テレビ系(NNN)) - Yahoo!ニュース
Twitter上でも、耐水害住宅に対して期待を寄せる声が上がっています。
耐水害住宅凄い。全然浸水しない。なるべく安く建てられたらいいけどね…
— みほ (@rutakado_m) October 2, 2019
耐水害住宅すごいね、排水管の逆止弁は思いつくけど基礎排気口の浮遊弁はなるほどと唸った!
— マイッツァーP (@nagatoki) October 2, 2019
通常時の換気性能は変わらないのかね #WBS
耐水害住宅の提供会社は?費用はいくら?
そんな期待大の耐水害住宅ですが、大手住宅メーカである一条工務店が年内の商品化を目指していると報じられています。
耐水害機能の価格は標準仕様で数十万円程度を想定しているそうで、低予算による普及を図っていくようですね。
住宅そのものの値段に比べたら安価だと言えますので、安心のためにも導入したいと思う人は多そうです。
なお、現在は新築物件のみを対象としているものの、今後はリフォームで導入できるようにできないかの検討も進めていくそうです。
そうなれば、特に水害の多い地域にとっては非常に嬉しいニュースとなりますね。
まとめ
大雨のニュースで大量の水が押し寄せる姿を見ることもあまり珍しくない昨今、耐水害住宅の登場は嬉しい限りですね。
エリアにもよりますが、来年以降に新しい住宅を建てる人やリフォームを検討している人は、耐水害機能についても気を配ってみると良いかもしれません。